「把握する」ステップでは頭の中にあるやるべき事のほかにも、メモや書類、自分が思いついたアイデアなどもすべて収集しました。しかし、それらは収集するだけではなく、それら1つ1つについてより深く考える必要があります。
なぜなら、思いついたアイデアなんかはほとんどの場合において、そのままでは行動に移す事ができないためです。自分が望んでいる結果は何なのか、そしてそのアイデアはその結果にどう影響しそうなのか、そしてそのアイデアを実際の行動に起こす場合、どのようなタスクになるのか?と言ったことをきちんと考えてやる必要があります。
そして、これを適切に行う手順こそが、GTD2つ目と3つ目のステップである「見極める」「整理する」なのです。この記事では、その中でも「見極める」のステップに特化して、やるべきことを具体的に解説していきます。
これは何か?を見極める
インボックスに集めた全ての「気になること」は、1つ1つそれについて何をしなければならないか?を判断して行く必要があります。
1つ例を挙げると、役所から郵送されてきた書類などが典型的です。郵送された書類はインボックスに入れることになりますが、そのままでは何をすべきか?はわからないですよね。書類を受け取ったものの、「これって何をどうすればいい書類だっけ?」とわからなくて、面倒になって放置してしまうという経験は多くの人がした事があると思います。
このような事態を避けるために、インボックスに集まった「気になること」1つ1つに対して「これは何か?」と問いかけてそれを見極めるようにして行く必要があります。上記の場合だったらざっと書類に目を通し、何をすべきかをこの段階で明確にしておく事が大事だという事です。
そして、これを行う事で、次の重要な判断を下す事ができるようになります。それは「行動をおこす必要があるか?」というものです。
行動を起こす必要があるか?を見極める
インボックスにある事1つ1つに対して何をすべきかを明確にしたら、次はそれら1つ1つに対して行動を起こす必要があるかどうか?という判断を下していきます。これに対する答えは基本的にイエスかノーのどちらかです。
行動を起こす必要がないと判断したものへの処置
ここでノーとなったもの、つまり、インボックスに入れて何をすべきかを明確化はしたものの、行動をする必要はないと判断を下したものに関しては、大きく3つに分類できます。
現時点では無価値で、もう必要がないもの
いわゆる、今ではもうゴミとなってしまっているものです。破棄すればOKです。
いつかやる/多分やるもの
今やる必要はないが、いつかやりたいなぁと思っているような類のものがこれになります。長期的な夢や目標に関することや、チャレンジしてみたいと考えていることなんかもこのカテゴリに含まれますね。
あとで必要になるかもしれない情報
これは、他のタスクの参照情報となるようなものです。ベット、これらの情報を整理して保管しておくファイリングシステムが必要になります。
行動を起こす必要があると判断したものへの処置
逆にイエスとなったものは、あなたが実際に行動して完了させて行くべきタスクということになります。これらのタスクの取り組み方に関して、3つのパターンがあるので、それぞれのタスクを適切なパターンに振り分けていきます。
今すぐやる
その場ですぐにパッとできることであれば、ぱっぱとやってしまいます。GTD的には2分以内でできるような事がこれに当てはまります。
誰かに任せる
やるべきタスクも、自分がやる方が良いのかどうかを考えてみます。そしてその答えがノーであるならば、他の人に任せるという選択をとりましょう。
あとでやる
その場ですぐにできるようなものではなく、自分自身でやるべきだというタスクは次のとるべき行動のリストに加え、適切なスケジュールで実行して行くようにします。
自分がやるべきタスクが明確になる
「見極める」フェーズを実践すると、「把握する」で収集した膨大な量の気になることやアイデアや資料がタスクとして落とし込まれ、なおかつ必要か必要でないかを判断することになるので、今の自分にとって必要なタスクだけに絞り込まれていきます。
これだけでもかなり頭もクリアになり、行動しやすい状態になってきますが、この次のステップである「整理する」フェーズを行うと、さらに大幅に生産性を高める事ができるので、「見極める」「整理する」ステップは2つで1つのステップである、くらいの認識で取り組むことをお勧めします。